pagetakaBlog

最近リフォームと鳥取県日南町の記事多め。写真、PC、ネット等の話題も

防火:日本の生活に慣れない外国の人を訪ね

<ベトナム青年宅、当初、暖房器具などがほぼ無かった>

ベトナムから4名の青年たち(以下「V青年」)が町内に住まわれて1か月以上がたちました。秋の時候の良いころからするとずいぶん寒くなったこの頃です。

V青年たちの家の状況は、温風付きのエアコンは1階の1室のみ。この部屋はHさんが使用。2階の3室のうち1室にあるクーラーだけのエアコンの部屋はFさんが使用。2階の他の2室、1階の台所(板間)、奥の畳の間などには暖房がありません。

また、すべての部屋にはカーテンがなく、寒さを防ぐことができません。

<地域のチカラで電気ストーブを提供したものの…。>

「寒い」との声にこたえ、地元・近隣町内、隣り近所、コミュニティ、とあるお役所関係のみなさんにご協力いただき、電気行火(あんか)、電気ストーブなどを届けました。多くの方のご協力のおかげです。

敷布団、掛布団、毛布、カーペットなどもたくさんの方にご協力いただきました。

この過程でご提供いただいた方からでたのが、火事の心配でした。元プロ(何の?)の人からも電気ストーブは失火・引火・火事の危険性が高いとのことで助言をいただきました。

心配になって、各人が使っている部屋を見に行くと、日本人的には「如何なものか…」というような状態がチラホラ。寒いので暖をとるため電気ストーブを近づける、という一見当たり前のことが、どうも危険性を帯びているようだ、という爺の判断でした。とりわけ、就寝時も電気ストーブをつけないと寒くて眠れない(らしい)というのが解決すべきポイントのように見えました。

<電気カーペットなど安全な暖房器具提供があってホッとした>

課題解決の大きなチカラになったのが、コミュニテイでタイ料理教室開催中にお邪魔し、安全な暖房器具のご提供をお願いしたことでした。LINEを通じた協力呼びかけにも応じていただだいた分も含め、オイルヒーター2台、電気カーペット2枚、電気ストーブ1台が新たに善意に支えられ、V青年宅まで届けられました。運搬を担っていただいた班長さんに感謝です。

昨夕は、使い方の実地練習、現状危険と思われる暖房器具の指摘・使い方修正などのため、V青年宅を訪問しました。この結果、現状危険と思っていた暖房器具の状態は解消し、本人たちも消防署資料を見る等し「危険」を認知してくれた(と思います)。隣り近所のみなさんにも、ある意味ご安心いただけるのかと思います。

オイルヒーターは板間で日本語練習する時間にONにしていると、部屋が暖かくなり、触るとあったかい状態であるのを実感してもらいました。危険かどうか尋ねられたので、オイルヒーター自身には火事の原因となる要素がほぼないことをお伝えしました(おそらく、ご理解いただけたものと)。

今朝、出勤のV青年に暖房のことを尋ねたら、電気カーペット、オイルヒーターのおかげか「暑かった」とのことで、それもどうかと思いますが、とりあえず「よかった~」という結果でした。

<雇用している企業、どういう立場なんだろう>

建設関係の方にお尋ねしたら「雇用した企業が寮として使わせているなら、暖房など責任をもつべきことではないのか」との指摘がありました。町内会、隣り近所でできることは知れています。
「実習生」名目で外国から招き入れているV青年たちであります。それによって利益も得るのが会社です。また、良質な労働力を確保するという意味でも、食事、居住環境などを一定水準以上に保ってやることが求められるのではないかと、爺には思えるのでした。

現在は、各家庭・個人の余力として暖房器具などを提供しているという程度です。日本の生活に慣れない外国人のすべてをサポートできるはずもありません。制度の谷間、という気もしますが、監理団体の実態、受け入れ企業の姿勢、地元自治体の施策、などなど前向きに「課題」を解決するチカラになってほしいものです。爺たちのやっていることは、見方を変えれば、いろんなものがタダで提供される、ということでもあります。物には値段があるという「社会」の現実からはずいぶん離れ、別扱いであることも否めません。今後、どこまでサポートできるかも定かでありません。

でも、でも。日本に来て寒さに震えたけど日本人は誰も知らんぷりだった、と言われたくもありません。
「バカ」と言われたとV青年は爺に打ち明けてくれました。コミュニケーションがとりにくく、日本語が不自由でそういわれたのか、来日間もなく作業に不慣れでそういわれたのか、それ以外の理由によるものかわかりませんが、あまり聞きたくない言葉「バカ」という「事件」がすでに起こっているのだと、企業にも自覚してほしいな~と思います。