前説:「鉋」(カンナ)
父母が建てた鳥取県日南町にある築50年超の平屋の道具箱に鉋(かんな)がありました。
23年8月27日付のこのブログ記事の一部に当時のシノギ面の写真を載せてました【写真下】。
当時気になっていたのは刃先が左右で傾いているのとシノギ面に打痕があったことです。今年、6月11日の記事で「表なじみ」調整を接着剤を盛ってやってみたことを載せました。結果少し前進したことを6月22日付記事にしました。
表なじみに接着液を盛って調整した鉋【写真上】
岡山市内の現住地に持ち帰り、昨日までに、下端直し(台直し)をしました。
鉋の台直しに、カッター刃を流用。台直し鉋を買うほどでもないし、台直しは必要でもあり、ということで、貧乏人の選択 pic.twitter.com/uZ2a6qRvq6
— 爺pagetaka: Python、株、リフォーム、鳥取県日南町、PC、写真 (@pagetaka) 2024年7月12日
台直し鉋を買うほどでもないと思いカッター刃で代用しました【上のXリンク先画像参照】。新品の刃をかまぼこ板で挟み、クランプで締め付けて使いました。掻きとるように鉋の下端を削りました。平らと思ってましたが結構デコボコがありました。角材の面取りなどで鉋の一部を使う頻度にも影響されたのかと思いました。
二液タイプの接着剤をセロテープで土手をつくり刃口を狭めました。
鉋の刃の位置と鉋の刃口がずいぶん空いていました。4mm近くあったのではないかと思います。2mm弱に狭めようということで、二液タイプの接着剤を鉋木っ端返しの木部に盛りました。流れ出し防止・整形でセロテープを下端側に貼りました。セロテープは接着液がくっつかず、溶けもせず、一定の高さを保って「土手」のような役目を果たしてくれました。
(↑上の画像左側:シノギの一部(右端近く)が光り方が違うのは、裏出しした結果、多少なりともシノギ面も曲がり、平らでない状態かと思います。)
木工接着剤、家具補修接着剤などを事前に別の木で試してみましたが、二液タイプが盛った後の身痩せが少なかったです。硬化時間が製品により異なるようです。
刃口を狭めることはできたのですがデコボコです。このあと木工ヤスリで整えました。刃口近くの押さえ溝が一部欠損してましたので、これも接着剤を盛り乾いてから整形しました。カッターナイフ、鑿(のみ)、木工ヤスリを使いました。
二日間で都合三回接着剤を使いました。木工ヤスリで剥がれるなどもなくほぼほぼ狙い通りでした。シッカリ乾燥を待つというのが大切かと…。
鉋刃の裏出しをやってみましたが…
50年以上前の鉋です。裏おしした面積が広く、鉋身の刃先はもうなくなりそうな状態でした。繰り返し台直しや、裏出しをして使ってきたのだろうと思います。
爺も「裏出し」して使いやすくしようということで、叩きました。なかなか曲がったと実感できるほどの状態になりませんでした。しかし、鉋身の裏を軽く研いでみると光る場所が変化し少し面積が狭くなりました。
でも、期待したほどには「裏出し」(≒刃先周辺が裏側へ曲がる)の状態になっていません。その上、刃先の両耳部分に比べ中央部が少し表側に出ているようでした。平らなものの上に刃を置き、光方向に向けると通過する光が見える、という状態です。仕方ないので、鉋身の刃先耳部分の裏を研ぎ、刃先全体が光るようにしました。
裏出しはコワイ
刃先近くの鋼(はがね)部分を叩くとすぐ割れるようです。「裏出し」作業中に刃先以外の箇所を少し欠損しました。コワイです。
しかし、いくらか刃先近くを叩かなくては曲がらないということで思案しています。50年以上前にすでにかなり裏出しもして使っていたようです。鉋身長さが幅より小さい状態で裏すき面積もかなり広い状態です。これ以上「裏出し」作業して「鋼」(はがね)が割れないのか、と心配です。しかし、ここまで来たら裏すき部分に當木(あてぎ)でもして裏から凹状に曲げるよう叩いてみようかと妄想中です。